母の死

去る10月5日、闘病中の母が亡くなりました。享年91歳でした。

前日までとても元気でした。闘病中とは言っても骨折でしたので死に至る病では無かったため本人はもちろん、私たちも、余りに急なことで受け止めきれていません。

母は、昭和2年に生まれ青春時代を戦時下に過ごし、敗戦直後は地下鉄の数少ない女性職員として働き、昭和24年に父と結婚しました。

その父とともに早朝から深夜まで働きながら私たち3人の子どもを育ててくれました。とても働き者で、朝はヤクルトの配達、夕方から魚屋でパートの店員を務めていました。そのため、私たち家族の夕食はいつも午後8時ころからとっていました。

晩年は、9人の孫と、6人の曾孫たちと会うことを楽しみに、温泉や芝居に出かけることを楽しんで、充実した生活を送っていました。自分のこと以上に他人の世話を、ついついやいてしまう母でしたので、子ども・孫・曾孫へも多くの愛情を注いでくれました。

私が教育史研究に関わることになったのも母の影響が初発です。子どもの頃、博物館や歴史的名所に連れて行ってくれたり、テレビの歴史物語をよくみせてくれました。

昭和と平成の時代を生き抜いた母に感謝しつつ、母の偉大なる人生から学びたいと思っています。