「人の言葉を伝える」を読み考えたこと 阿部恵大
大江兼早津朗さんの文献を読み、相手の話すことを注意深くよく聞き受け止めることで、自分が本当に言いたいこと、伝えたいことを確実にまとめることができるようになり、それが人間としての信頼にもつながるということがわかった。
しかし「伝言ゲーム」のをする人たちの間違いの仕方の特徴で3つの特徴を上げていたが、その内の3つ目の特徴である「話を作るけれど、自分が面白い、と思う方向に作りかえる人」という特徴を持つ人は1つ目の特徴の人と同様に仕方がないと述べていたが、納得いかなかった。3つ目の特徴の例として二十代の前半に知り合いになった人物をあげている。その人物は社会的な地位と名声を持っていてそれ故に他者の言葉を注意深く聞き伝えようとする人物ではなくなり、さらにそれを周囲の者が許容するという状態になってしまっている。つまり3つ目の特徴は作り変えたことに対して社会や環境がそれを肯定してしまっているため「正しいもの」として成り立ち絶対的なものとなりそこには他の否定の介入する術はないため、改善自体が無意味なものとなるため仕方ないものとして扱うしかないということであると私は捉えた。しかし問題の根本が社会や環境であるから仕方のないことと捉えるのには無理があると考えた。
社会や環境に原因があるのであればそれこそ改善の必要性があるのではないか。仕方ないとするのはただの諦めの言葉でしかないのではないかと私は考えた。