関心があるテーマについて 渡邉 崇大

私が最近興味、関心を持ち始めた問題は、貧困格差による教育格差である。教育は、この国では全ての人に与えられた平等な権利である。しかし、貧富の差によって、受けられる教育の質は変わってしまうのではないだろうか。結果として、貧しい子どもたちの教育と裕福な子どもたちの教育ではどのような差がうまれてしまうのか興味を持った。
私は現在とある塾でアルバイトをしており、始めた理由というのも、「教える力」を身に付けるためだった。ある時、塾長から塾の授業料を教えてもらった。それを見た時、私は驚愕した。なんと、1教科1ヶ月2万円もかかるのだ。もし、五教科受講したとしたら1ヶ月10万円、一年間で120万円もかかってしまう。これだけの授業料を払える家庭はそれなりに限られてくるだろう。塾に行きたくても行けない子どももかなりいるのではないだろうか。そんな子ども達を、私は見過ごしたくないと思うようになったのだ。先に述べたように、私が塾のアルバイトを始めた理由は「教える力」を身につけるためであったが、このような考え方に至ることができ、とても良い経験をしたと、うれしく思っている。
私はもともと教育学にはあまり興味がなかった。教員志望の理由も中学校で野球部の顧問になりたかったからだ。しかし、塾の授業料を知ってしまってから考えが変わった。全ての子どもたちに好きなだけ教育を受けさせてあげたい。だから私は将来、塾を経営したいと考えている。もちろんそんな高い金額ではなく、誰でも通いやすい塾だ。だからまず私が知るべきなのは、貧しい子どもたちの教育環境だ。それを知らなければ私の目指す塾は成り立たない。
以上が貧困格差による教育格差について関心を持った理由だ。この問題は近年、新聞にも取り上げられるような大きなものとなっている。しかし、この問題を知っている人はどのくらいいるだろうか。少なくとも、教員を目指す人には絶対に知っておいてもらいたい。私はこれからずっとこの問題について考え続けていくだろう。