関心テーマを読んで 名倉令
馬場さん
「一つの答えだけを求めさせられ」に私は疑問を覚えた。もちろん数学や化学など、はなから答えが決まっている授業に関しては言及している通りだと思うが、現代文や人権学習の授業において、一つだけの答えを求めさせられたと決めつけてしまうのはどうだろうか。少なくても、私の学校では様々な意見を聞き、教師が答えを提示するというより、生徒たちが主体となって多様な意見を出し、その意見に沿って教師が総括をするものだったと記憶している。この箇所に関しては、もう一度再考してみて欲しい。
自分の学びたい分野を選ぶ教育の実現ができたら、とても面白そうだと私自身も考えている。義務教育にプラスして、自分の興味を惹く教科の授業を早期から受講できれば、将来のビジョンも描きやすくなるし、何より学校に通う意義ができると言っても過言ではない。だが、どうしてもこの実現には、多額の費用が発生すると考えている。流石に公立では背負いきれないコストがかかり、必然的に私立のみで行われることになるだろう。その独自性ゆえに人気になったとしても、学費の観点から諦める生徒も現れるかもしれない。このように現状、富裕層した選択肢が無いとも解釈できる教育は、差別的で学力格差を生んでしまう教育になり得てしまうのではないかと一抹の不安を覚えた。
渡邉さん
子どもの貧困は、深刻な社会問題だと私も考える。今回のコロナ禍における教育動向においても、様々な議論が繰り広げられてきた。オンラインに移行することによる、家庭が支払うべき費用の高額化が世間的には問題視されている。だが、私にはもうひとつ懸念すべき点があると考える。それは今まで対面してたからこそ、行えていた生徒に対する気遣い、サポートの変容だ。オンラインに完全移行してしまえば、生徒の顔を画面上で見るだけで、直に話す機会すら現状と比べてどれだけ減るかさえ検討がつかない。このような学校としてのあり方が確立した場合、教師から社会的弱者をサポートできることが少なくなってしまうのではないか。また、当事者が話してこない限り、気づかない場合も有り得るし最悪の場合、見て見ぬふりさえ出来てしまう。このような将来を見据えた時、私たちの行動のあり方を今から話し合うことが重要なのではないかと考える。