関心のあるテーマについて 坪井翼
私が教育学科に入った理由は、中学生の時に出会った先生の影響が大きい。私は中学高校ともに剣道部であったが、中学の時にレスリングの経験がある先生が副顧問ついた。私の学校では多いときは毎週のように練習試合に出ていたが、その先生は不満のオーラを出すことなく毎回車で私たちの防具や部員を会場に連れて行ってくれて、メンタル面など先生なりのアドバイスもくれました。当時はあまり考えなかったが、今思うと一生懸命寄り添ってくれていたのだとわかりました。この経験から私もあの時の先生のように生徒に向き合える先生のなりたいと思い、教育学部に入った。
私の関心のあるテーマはデジタル教科書である。平成31年4月1日に「学校教育法等の一部を改正する法律」が施行され、必要に応じて紙の教科書に代わってデジタル教科書が使用できるようになった。よって、これからは紙の教科書よりもデジタル教科書が主流になると予想される。しかし、私はデジタル教科書の導入はメリットよりもデメリットのほうが大きいのではないかと考えている。具体的に言うと、デジタル教科書は現在推奨されているアクティブラーニングとはそりが合わないのではないかと考えている。
実際、デジタル教科書は便利である。算数や理科など紙の教科書には伝えきれなかったものを動画などを使って立体的に、視覚的に伝えることができ、学習に幅が出たという文献もある。しかし、この便利さは学習を受動的にしてしまうのではないだろうか。例えば映画を見ているときに私たちは物語について考えているだろうか。多くの人は見ているものの理解に集中して、もしくはながら見で考えていないのではないかと思う。このことがデジタル教科書にも起こってしまうのではないだろうか。わかりやすいということは考える機会を奪うということでもある。そして、動画は情報量が多いだけに見ただけでわかった気になり、深く考え直すということが生徒たちにおこらないのではないだろうか。私は、三年生になってからの講義で、「なぜそうなるのか」ということを考えるのが大事だということを多くの講義で学んだ。このなぜそうなるのかという疑問が起こりにくいデジタル教科書はアクティブラーニングには向かないのではないだろうか。
以上のことを踏まえて、私、紙の教科書とデジタル教科書の違いと各々のメリット、デメリットを比較してデジタル教科書が教育に必要なものなのかを考えていきたいと考えている。