ドキュメンタリー映画「手に魂を込め、歩いてみれば」をみる
このHPの、前ブログに続いて再びドキュメンタリー映画の紹介と感想である。この映画は、イラン出身の映画監督セビデ・ファルシが、封鎖されたガザで人々の生活実態を発信し続けるパレスチナ人ジャーナリストのファトマ・ハッスーナと連絡をとり、ビデオ通話を中心としてガザの実態を報告し続ける映画である。
ファトマは、自身も含めて空襲や飢餓・様々な不安にさらされながら、なおかつ封鎖されながらも力強く生きている市民の生活を伝え続ける。度重なる攻撃で友人たちの生命が奪われていくにつれ、ファトマ自身の表情も暗くなっていく。そして悲劇は彼女自身も襲う。本映画のカンヌ映画祭上映が決定した報告を受け、喜びの表情を浮かべた翌日、彼女と家族がイスラエルの空爆によって生命を奪われてしまったのである。今のガザで何が起こっているかを知る上で、貴重なドキュメンタリー映画である。

