関心のあるテーマを読んで 志賀百香
渡邊さんの関心のあるテーマを読んで、塾に通えない子ども達のための無料塾があることを思い出した。公民館などの施設を借りて、経済的な理由塾に通えない子どものために、ボランティアとして大学生から50代と幅広い年齢層の人たちが指導している。この塾に通う子ども達のほとんどが母子家庭で、生活保護を受けている家庭も少なくない。親に勉強を教えてもらうことができないだけでなく、満足のいく食事を取ることができない、病気や怪我をしても病院に行くことができない等の問題を抱えている。もちろん低額な塾があれば、塾に通える子どもは増えると思う。しかし、近年、新聞などで取り上げられている相対的貧困にある子どもの多くは、家庭を支えるために毎日家事やアルバイトをして、大学に進学することもできないような状態であり、このような家庭の子ども達のために好きなだけ教育を受けさせてあげるためには、無料であることが条件になるため、ビジネスとしては難しいのではないかと考えた。
馬場さんの関心のあるテーマを読んで、日本の教育の在り方について考えることができた。確かにサドベリーバレースクールは、決められたカリキュラムに沿って学ぶ日本の教育と比較すると、自由度が高く、自分のやりたいことができるため、魅力的に感じる部分はたくさんある。しかし、義務教育にも良さはあるのではないだろうか。「将来役に立つのかも分からない授業を受け」という一文を読んで、小学生の頃、こんなの絶対将来使わないとよく口にしていたことを思い出した。だが、今は、高校まで色んな科目を学んできたことは無駄ではなかったことを実感している。幅広く学ぶことは、自分の将来の可能性を広げるだけでなく、多様な視点から物事を考えられるようになる。一見何のつながりもなさそうなことであっても、意外なところで共通点があったりする。また、興味があることだけ学ぶことは、居場所や経験・活躍する場を狭めることにもつながるのではないだろうか。日本の教育は、自分の学びたいことが明確でより専門的な学びを求める子どもにとってはとても生きづらい環境であると思う。しかし、幅広い分野について学ぶことで多様な視点を持つことも大切だと考える。