「相模原事件とヘイトクライム」第一章のコメント 渡邉崇大

私は第一章を読んで、優生思想というものを改めて認識することができた。私は優生思想については以前学んだことがあるが、あくまで優生思想の歴史や政策などで、この思想に取り憑かれた人がどんな考えを持ち、どのような行動をとるのかを知ることについては初めてだ。それでは、第一章を読み、私が感じたことを述べていきたいと思う。

  まず初めに私が思ったことは、植松容疑者は障がい者の殺害を「正しいこと」だと思い、さらに、その考えを堂々と公言していることに恐怖を覚えた。障がい者を、「不幸を作ることしかできない者」とし、日本のため、世界のためと言い障がい者の殺害を正当化したことは許されざる行為である。しかし、私はこのような考え方は植松容疑者だけではなく、多くの人が持っている考え方であるのだと思った。第一章に書いてある、野田聖子氏のインタビューでは、インターネット上で「息子を見殺しにするべきではないか」と言われたのだそうだ。このような人達はおそらく障がい者を蔑視しているから簡単に殺した方が良いなどという意見を持つのだろう。私は人間1人には1人分の価値があり、障がい者であってもそれは変わらないと思っている。過激な優生思想を持ち、再びこのような事件を起こすような人が現れない事を望んでいる。

私は、この本を読み、優生思想の恐ろしさについて知ることが出来たと思う。優生思想がこの世界から完全になくなることはないと思うが、少しでもその考えを持つ人が減ったり、過激な人が減ってくれることを願っている。