2月15日に荒井ゼミ卒業生企画「荒井明夫先生最後の挨拶~有終の言葉」が開催され、80名を超える卒業生・大学関係者等が集まってくれました。

私の退職を記念して卒業生と現役ゼミ生が企画してくれた「荒井明夫先生最後の挨拶~有終の言葉」が、2月15日土曜日の午後、大東文化大学板橋校舎にて開催されました。当日は、私の高校・大学時代の友人、他大学の研究者の方々、大東文化大学の教職員の方々、ゼミ卒業生、現役ゼミ生、私の家族等で総勢80名を超える方々が集まって下さいました。お忙しい中をお運び下さったみなさまには本当に感謝申し上げます。

通常、大学教員が退職する際には「最終講義」が開催されますが、こうしたイベントの開催は、お世話になった同僚の教職員にさらに御負担をおかけすることになるという考えから、私は静かに大学を去るつもりでおりました。それを聴いた卒業生が「ならばみんなで集まりましょう」と誘って下さり、この会になりました。この会を企画・支えてくれたのは卒業生有志の「呼びかけ人」の方々と、現ゼミ生で構成される実行委員のみなさんでした。

当日は、学長先生や教育学科同僚の教員の方の御挨拶を頂戴し、続いて4名の卒業生がスピーチしてくれました。それぞれが近況報告と大学時代の思い出を語ってくれて、ゼミでの学びが今に生きているという共通の思いを語ってくれたのがとても印象的でした。

私は、教育学を志すようになったきっかけを語り、恩師たちとの出会い、多様な出会いの中で生まれた私の学びについて語り、34年間の大東文化大学での教育と研究について語りました。最後に私が痛感している思い━それは「言葉を大切にする」ということ、その言葉を大切にした上での「対話と討論」が民主主義の根幹であり「戦争と暴力」の反対概念であること、「豊かな言葉」を生み出し、「対話と討論」のためには「知性と教養が必要」だということ、「教養」のために主体的に学び、大学教育を見直す必要があること、「私の回り途だらけの人生」から「ゆっくりと子どもたちを育ててほしい」と呼びかけて終えました。

第一部に続き、第二部の懇親会でも、同僚の先生方・職員・卒業生のスピーチを頂戴し、楽しく歓談しました。

34年の大東文化大学の教員としての、教育と研究を中心にした人生に幕を閉じることになります。3月末日まで、文学部長としての責務を果たせねばなりませんが、ひとまず教員としての人生を終えます。長い間大変お世話になりました。写真上は最後の挨拶を述べる私と、写真下は会場の全景です。