2026年2月~4月の読書報告
ご無沙汰しています。読書報告です。
写真右3冊は、2016年に亡くなられた渡辺和子先生の3冊。ベストセラーとなった『置かれた場所で咲きなさい』『面倒だからしよう』『幸福はあなたの心が決める』。渡辺和子先生は、1936年の2・26事件で皇道派青年将校に殺害された渡辺錠太郎陸軍教育総監の御息女で9歳の時に目の前で父親が殺害されたのを目撃している。3冊は先生のエッセイ集で、非常に含蓄ある言葉で溢れている。活字が大きく一日で一冊が読めてしまう。
上段2冊のはメディア論。『自壊するメディア』『報道事変』とも報道現場の実態が詳しくリポートされている。政権による報道機関への圧力、その中で政権に靡く報道現場、国民の知る権利を保障すべく闘っているジャーナリストの存在。その闘いぶりがよくわかるリポートだ。同時に、報道現場がいかに頽廃しているかもよく理解できる。「ジャーナリストよ頑張れ!」言いたくなる。
昨年末に不破哲三さんがお亡くなりになった。私にとって不破さんは、共産党の指導者としてよりも一人の知識人として強い印象が残る。丁度50年前、私が20歳の時に、アルバイトしている本屋に突然やってこられ、そこで少し立ち話ができたことがよい思い出である。同じ頃に知ることになる加藤周一氏と同じく、不破さんの書籍に影響を強く受けてきた。不破さんが書かれた書物は(1)マルクス主義の古典の解説、(2)広い意味での共産党の政策論、(3)小林多喜二・宮本百合子の文学論、及び水上勉さんとの共著、(4)その他、に区分できよう。亡くなられて読みたいと思ったのは1982年刊行の『スターリンと大国主義』である。その後に研究を発展させ、それらの成果が力作『スターリン秘話』(全6巻)として刊行される(2015年~)。そのダイジェスト版ともいうべき渡辺治氏との共著『現代史とスターリン』(2017年刊行)を今回初めて読んだ。まさに現代史を書き換えるような説の連続で本当に面白かった。不破さんの御冥福をお祈りするとともに、今月以降、不破さんの文学論や文化芸術論も読もうと思っている。左列推理小説2冊は単なる気晴らし。もう少しの間、自由な読書を楽しみつつ、その後に日本国憲法についてテーマを絞って読書してみようと思っている。

