『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』を観てきました。
先日、連れ合いと娘と3人で映画を観てきました。評判になっている『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』です。戦争のリアルな描写が衝撃的でした。戦争のリアルな描写について考えさせられました。
表題の『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』は、ネルソンさんが、体験を語るべく訪問した学校での子どもの素朴な問いでした。
この映画で考えさせられた点が二つあります。第一は、戦後81年を迎え、日本人の中で戦争体験者が徐々に少なくなっていることが指摘されていますが、私は、それ自体はとても良い事だと思っています。日本が戦争をしてこなかった証です。体験した人が少ないわけですから、それは「平和であり続けた」ことを意味するからです。経験と体験を問題にして深く考察した知識人に森有正がいますが、日本人が体験した凄惨な戦争体験を、経験として継承するかが今問われています。この映画を観て、改めて言葉で経験を語り続ける難しさを考えさせられました。
第二は、語り続ける経験の内容です。映画にある『あなたは人を殺しましたか?』という、加害に関わる問いを日本人は長らく避け、被害に関わる体験に偏重して継承してきたように思えます。戦争を知らない世代に「加害・被害」の両面から戦争経験をいかに伝承していくかを考えさせられました。

