ドキュメンタリー映画「プーチンの愛国教育」をみる
ウクライナへの侵略戦争下に、ロシアの学校と子どもたちが戦争へと動員・巻き込まれて行く過程が、実にリアルに描かれるドキュメンタリー映画である。
ロシアの小さな田舎町にあるカラバシュ初等・中等学校で教員として勤めるパヴェル・タランキン。愛用のビデオカメラで子どもたちの成長を日々記録していた。2022年2月ロシアによるウクライナ侵攻を機に、プーチン大統領は子どもたちを「未来の兵士」として育てるため、戦争を賛美し参加するよう学校で教え込む「愛国教育」の導入を新たな国家方針として発令する。学校の雰囲気は、瞬く間に緊迫した“戦時中”のものへと変質する。逆らう者は“国家の敵”という絶対的命令下で葛藤する教師、戦時教育に染まってゆく子どもと学校。その全てをタランキンのカメラは記録する。ウクライナ侵攻後からロシアの教育現場で行われている愛国教育の全貌を暴き出している。

タランキンは国家反逆者として事実上の国外追放となり、現在はヨーロッパに在住する。観ながら、戦時下の日本の学校と子どもの姿が重なってきたのは私だけではないだろう。
